GARGANTUA
Ceramics / P&A ceramic ware by Kotaro Sakazume
Virtual wheel sytem, Roquro / Shingo Azuma from MELTA, Inc
Photographs / Eriya Osaki
作品名:GARGANTUA
素材:陶磁器
技法:鋳込み(制作で用いたバーチャルろくろシステムについて)
制作年:2021年
映画『インターステラー』に登場する架空のブラックホール、「ガルガンチュア」をテーマに撮影した、うつわの写真作品です。これらの陶磁器作品は『medium』というシリーズで2018年より制作され、その特徴的な形状はバーチャルろくろシステム・Roquroを用いてデザインされています。陶芸家の坂爪は幼い頃からSFアニメや小説に親しみ、「陶芸におけるサイエンス・フィクションは可能か?」と模索しながら制作を続けてきました。坂爪によるセラミックレーベル・P&Aの展示販売会ではこれらの写真をうつわと共に展示し、 陶芸家のビジョンを空間全体で表現しました。
陶芸家・坂爪康太郎より
「工芸×テクノロジー」といった切り口で語られるバーチャルろくろですが、これを用いて制作する『medium』の形状には近未来的とも原始的とも言える表情の豊かさがあり、常識の枠を超えた印象を与えてくれます。10代の頃からSFアニメや小説に親しみ、「もしも、無重力でろくろが挽けたら」という壮大な妄想物語が創作をする一つのきっかけなのかもしれません。「陶芸におけるサイエンス・フィクションは可能か?」という自身の問いと思索の軌跡が、「うつわとしての形態を獲得した」と形容するのは大袈裟でしょうか。